ほらよ、くっそ長いから切って置いたぞ。
---絶対無乳宣言 ①
「ムバリジア地方」南東山沿いに位置する街「カディーン」
本来は農業・畜産農村を取りまとめるだけの戦時中において比較的平穏な街である。
だが、2年ほど前よりこの街に変化が訪れる。
---ダンジョンの『召還』
稀にこの世界ではあらゆるものが『召還』される、それは『物』であったり『人』であったり『異形の怪物~モンスター~』などである。
その中でもさらに稀なのが『ダンジョン』 所謂モンスターの巣やどこかの文明どこかの世界の遺跡が丸々召還される。
---ダンジョンが召還され、住民は怯えた。
国は現在戦争中でありダンジョン探索への人員を割くことは決してなく、この街がモンスターに蹂躙されるのは時間の問題だと思われていた。
---しかし、世界には『冒険者』と呼ばれる人々が存在している。
それは、見知らぬ土地や見知らぬ生体。あるいは見知らぬ物語の証明を生業とした人々。
理由は人それぞれであるが、この街は冒険者の街として現在冒険者特需に沸いていた。
---これはそんな街で起こった一幕である。
1
冒険者の酒場-タカタタの一息-
「おーい、クリ坊ー!ちょっとこの料理とピーチエールもってってくれやー!!」
「はーい、ただいまー!!」
---ここは冒険者が仕事の斡旋と酒と飯と宿と癒しを得るために既存の豪邸を改装して作られた冒険者の酒場、今日もダンジョン探索や依頼などで居ない冒険者以外で大盛況である。
「はい!3番テーブル!ピーチエール4つと干し肉汁と豆パン!お待たせしました」
「「「おー!!」」」
「はーい、ゆっくりしてくださいねー!」
「「「おおおーーーー!!」」」
「この干し肉汁がウメーんだよ!干し肉がよぉー!!」
「あんたいつもこれしか頼んでねーじゃねーかよぉ!!」
「しょうがねーだろ金ねえんだからよおおおお!!!」
「じゃあ明日警備の依頼でもあったら行こうじゃねえかああ!!」
「よっしゃあああ!!じゃあ明日に向かって乾杯だああああ!!」
---ここで行われる日夜の大宴会ではさまざまな会話が嵐のように流れている。
「---だからよ!俺はそのゴブリンの群れをこのナイフですっぱりとよ---」
「カカカカカ坊主!ゴブリンと1対1で負けるほうが恥ずかしいだろ!!」
「だからおっさん話聞けって!!1対1じゃねーっつーの!!10匹はいたってーの!!」
「・・・それはおかしいな、村に入ってくるようなゴブリンは大体斥候だろ?10もいるか?」
「それはおかしいけど確かに居たんだって!その10匹をな?俺がこーやって・・・」
「ちょっとだまっとれ坊主、ちょっと店主に確認を取る!」
「おっさ・・・ちょっとまてよおっさん!!」
---のような新たな事件の香りや
「---へーい!今日は?今日の夜は開いてる!俺な!ちょっとまとまった金が入ってよー、今晩お前を買いたいんだよー。どうだ?」
「あら?残念今日はもう予約入ってて残念だけど明日ならどう?」
「俺は今日がいいんだよ!ほら!相場の3倍だす!その胸で一発やっておくれよー!!」
「ふふ、しょうがない子ね。(ちょろい)」
---そんな飲む打つ買うを体現した会話、とにも書くにもそんな酒場である。
---ジャラ---
金属のこすれる音、衆目は入り口へ注目する。
---ジャラ---
近づいてくる、誰かが言った。
「賊か?」
---ジャラ---
誰かが答える。
「馬鹿いえや、ここは冒険者の酒場だぜ大体来るのは---」
---ガチャン---
ドアが開く。ドアの向こうには。
---ガチャン---
酒場には似つかわしくない、全身を装備で固めた人間が一人で立っていた。
---ガチャン---ガチャン---
金属製のヘルム、顔は見えない。
鎧は・・・おそらくハードレザーに金属を打ち込んでいる。
金属音の原因は中にチェインメイル。
なんにせよ夜の酒場へ来るにはおおよそ似つかわしくない格好である。
---ガチャン---
カウンター席に座った
「店主、チーズと・・・オススメのエールをください。後パンを1つ。」
---よく通った綺麗な声である
その「この場所には似つかわしくない格好」と「透き通る声」、この2つで衆目を浴びるには十分であった。
---良い意味でも、悪い意味でも。
続きはしらん。
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